日別アーカイブ: 2011/05/09

書評:『儲かる[農業]ビジネスの始め方』

野沢一馬(ぱる出版、2005年)

農業法人をすすめる本だが内容は貧弱。成功した農業生産法人の紹介にかなりの紙面を使い、カゴメやらワタミやらの農業部門について言及してある。しかし売上高の大きさなどの長所を並べるばかりで、実際にはワタミの農業部門も赤字だという短所もバランスよく書いて欲しい。大規模化して社内に売り先も決まっているワタミのような企業農場ですら赤字だという事実を冷静に受け止めて分析するべきだと思う。農業法人礼賛の姿勢には賛同できない。

評価(5段階、5が最高):1

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書評:『農業で儲けたいならこうしなさい!』

有坪民雄(ソフトバンククリエイティブ、2009年)

命令口調のタイトルに、半自動的な拒否反応を感じながら読む。基本的な経営戦略論を農業に当てはめた内容。ところどころに面白い分析があるが、全体としての一貫性に乏しいのが残念。この本にも農家の財務諸表は出てこない。読んで損はない内容。

評価(5段階、5が最高):3

書評:『[農業]商売の始め方・儲け方』

大森森介(ぱる出版、2008年)

森の字が続く珍しい名前の著者。内容は一般的に指摘されていることの繰り返しにすぎず、目新しさは少ない。読んで害はないが、特に得るものも少ない。それにしても農業経営本には財務諸表などの数字に裏打ちされたものが非常に少ない。『ラーメン屋入門』でも『美容室入門』でも、来客数 x 客単価からコストを引いた残りが利益です、くらいの議論はある。それすらもない農業入門本を読みながら、改めてコスト計算がない業界なんだろうなと妙に納得する。

評価(5段階、5が最高):2

書評:『夢で終わらせない農業起業』

松下一郎、鈴木康央(徳間書店、2009年)

農業の短所についても積極的に言及しているところに好感が持てる。個人的にも、ほとんどの新規就農本は見通しが甘すぎると感じる。農業のおかれる環境が厳しくなければ、そもそもこれほどまでに衰退はしていないはず。新規就農に真剣であればあるほど、農家自身の子息が跡継ぎを嫌がるほどに魅力がない衰退産業としての農業を直視する必要がある。自然を相手にする農業がどれほど大変なことか、きちんと新規就農を目指す人たちに説明してあげることが本当の親切だと思う。農業は注目されているし、実際に面白い部分が十分にあると思うから自分も農業研修をしている。ただ、将来展望の明るさと現在の厳しさが同居しているということは、よく認識しているつもりだ。

評価(5段階、5が最高):4

作業ログ 5月9日

0500 – 0530 ネギ苗採り(@大丸、2人) ※1
0530 – 0630 ネギ定職(@泗水、2人で約280本)
0630 – 0715 苗見回り、じゃがいも畝一本草取り(@二塚) ※2
0745 – 0845 赤土とり(イネの苗箱用、軽トラで2往復、2人)
0930 – 1000 土起こし(@キコジ、トラクター+ロータリーディスク) ※3

※1 熊本県菊池市では昨日早くも真夏日を達成。とても昼間に屋外作業はできない、というか午前10時以降の屋外作業は非常につらい。そんな訳で4時半起床、5時始業を選択。

※2 二塚にはじゃがいも畝が4本ある。うち左3本は芽が出てすぐに草取りをした。雑草も小さくて楽だったが、初期育成が良好だったのか右1本と比べて格段の差がある。早めの草取りは雑草の根が張ってないから楽なだけではなく、作物の初期育成を後押しして後で雑草に負けにくい作物ができるような気がする。色んな意味で、早めの草取りが効率よさそうだ。

※3 今年から借りることになったキコジの田んぼ2枚。先日土起こしをした元田さん自身の田んぼと違い、土が固くてロータリーディスクが完全に土に入らない。ただ単に気候条件の問題なのか、土質の問題なのか。