書評:『食は土にあり』

永田照喜治(NTT出版、2003年)

永田農法の創始者。するどい観察に基づいた考察が素晴らしい。成長という幻想をベースにした資本主義の問題点。農業という営み自体が既に人工的なものであることから、「自然農法」などという言葉遣いへの批判。原生地と同じ環境(気候・土壌)で育てる方が美味しい、などなど。その一方で永田農法の普及のためには少しの液肥を使うのは仕方ないとか、稲作で1回の除草剤は仕方ないといった甘さも感じる。よく言えばその柔軟性ゆえに、永田農法を導入する人が増えたということだろう。良いものを作りたいという高い理想と、それを普及させたいという現実的な問題の両立の難しさを再確認させられる一冊。

また本書で言及された大規模生産法人の多くが撤退している事実も受け止めるべきだろう。
ファーストリテイリング青果事業 – 2004.06 撤退
田園倶楽部(島根、トマトハウス栽培) – 2011.02 破産

評価(5段階、5が最高):4

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書評:『食は土にあり』」への2件のフィードバック

  1. 新地グリーファームは原発にめげずに事業継続中。取消お願いします。
    尚、永田さんとは現在全く無関係

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