カテゴリー別アーカイブ: 農作業の解説

作業ログ 2月6日(月)+踏み込み温床

0830 – 0900 米引き取り
0900 – 1130 米出荷準備
1400 – 1530 サツマイモ苗温床準備+植え付け
1530 – 1630 春菊草取り
1630 – 1830 配送

サツマイモ苗用に温床を準備。深さ80センチくらいの穴に切った稲ワラを入れて踏みならす。米ぬかと乾燥した鶏糞(臭くない!)をまぶして水をかける。水は稲ワラがしめるくらいしっかり。これを3、4回繰り返して穴を一杯にする。これで温床が完成。稲ワラに付着している微生物が米ぬかや鶏糞を餌にして発酵して熱を出す。米ぬかは分解しやすいそうで、種火として最適だとか。翌日には発熱が始まる。実際に稼働中の温床もあったが表面温度でしっかりと暖かさを感じられるから20度以上はあるだろう。驚きの熱量。あまり熱くなっても困るので、上から籾殻を敷き詰めて断熱材とする。その上に苗土として赤土と堆肥を1:1で混ぜたものを厚さ10センチくらいに敷き詰めて完成。溝をつけてサツマイモを首の向きを揃えて並べる。覆土は隠れるくらいでOK。トンネルにしてさらに保温してもいいが、熱くなりすぎると逆に種芋が痛むそうだ。発酵熱を利用した苗作り。先人の知恵に感服です。

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苗箱作り

苗箱に土を敷き詰める作業。苗箱に薄い紙を敷いてから田んぼでふるった土を薄く200ccほど入れ、上から赤土を敷き詰める。最後に定規のような鉄板で表面を平にして完成。計測すると約15分で10枚できた。時速40枚。疲れてくるから巡航速度を時速30枚と考えると、今回は田んぼ2haに対して苗箱を550枚作るのに18時間かかる計算になる。時給700円でバイトを雇ってもできる作業だから、作業代は年間1.4万円。1反あたり700円。年に1回しか登場しない専用の土入れ機械を買うまでもなさそうだし、20日の種まきに向けて毎日1時間くらい地道に土を入れましょう。

赤土を入れているところ。

今日作った苗箱61枚(30枚づつ置いている)

苗土とり

現在では苗土とは購入するもの。こんな方法で苗土をとっている農家は、もうほとんどいないらしい。とはいえ田んぼの表面の乾いている土に養分が多く含まれているのも事実だし、食品の安全性やトレーサビリティを突き詰めていけば、当然購入した苗土の出どこも気になってしまう。

苗作りの目的は、根のよく張った苗を作ること。田の表面をスコップで削りとるように土ふるい機に投入して出てきた細かい土を苗箱の下に敷き、その上に養分が少ない赤土(これは購入品)を敷く。そうすると、イネ苗は下にある養分に富んだ土を目指してよく根を張るらしい。よくできてるもんだ。こんなアナログに見える作業だが、4人(作業3人+監督1人)でかかれば、土を入れる人・ふるいを回す人・出てきた土を軽トラに乗せる人ときれいに分業できて、ものの2時間で田んぼ2ha分くらいの苗土は確保できた。10ha分やれと言われたらちょっと閉口しそうだが、できなくはない。身近に格好の苗土があるのにも関わらずに購入品に頼るのもいかがなものか。

田んぼの土起こし

田植え前には草刈、土起こし、代掻きという作業が必要になる。土起こしの目的は、深さ15センチくらいの土を塊で起こして乾かすことで田植えをしたときに苗の根が入りやすい環境を整えることにあるらしい。トラクターで時速1.6kmで1300回転、アタッチメント1速にするとちょうどいい感じに土が起きる。

土の上面が作業後に横を向いて立っているような状態がベスト。この状態が一番乾くらしい。

トラクターではどうしても田んぼの4隅の土起こしができない。そんなときにはあらかじめ4隅を別のアタッチメントで耕しておく。

田植えをしましょうというのは簡単だが、その前には色々な準備作業がある。それも土を乾燥させるために晴天を狙っての作業が必要だったりと、逆算していく。結果として6月中旬の田植えに向けてゴールデンウィークから田んぼの状態管理が始まっているのだ。

奥が深いぞマルチ張り

管理機を使うこと2回目。やり方を体得するにはまだまだ時間がかかりそう。

管理機でマルチ張りをするにも、(1)管理機の調整、(2)軽トラへの積み下ろし+ロープの結び方+マニュアル運転、(3)畝が立ちやすいような土の準備、(4)土の水分量などを加味してマルチ張りの日時決定 などなど

これらの要素が全てあって、初めていいマルチ張りができる。いやはや、農家はたいしたものです。個人単位で全部やろうとするのは非効率では、っていう考え方もあるだろうけど、全部自分がやるから面白いんだっていう言葉を否定することもまた難しい。

水を上げる時間帯について

夏の水やり>早朝か夕方。地表温度が上昇したところに水をかけるとお湯になり、植物にダメージを与えるから。
冬の水やり>昼間。地表温度が低下したところに水をかけると凍ってしまい、植物にダメージを与えるから。

植物が吸い上げる地中水温が地表温度より安定していることを念頭に理解すればOK。水やりに限らず、植物が本来どういう営みをしているのかを考えてあげれば、色々と腑に落ちる。

マルチ張り

まず畝の中心線を決定するために間隔を決めて並行に縄を張る(120cm間隔とか)。縄を張ったところを上から歩いて足跡を残す。これが畝のセンターラインになる。手順をうまくやると、一人で縄張りと足跡付けをすることができる。120cm間隔とかに足跡が並んだところで準備完了。

マルチ張りには管理機という農機を使う。畝を立てながらマルチを張っていく便利屋さん。最初と最後のマルチ端の処理が重要。風が吹いたりしたときにマルチがめくりあがらないように注意。あとは畝の盛り土具合とセンターラインに沿って機械が動いているかどうかを確認しつつ機械を動かす。こんな感じ(僕のマルチ張り一本目)

できあがりはこちら。マルチは夏中残る。こんな風にグネグネと曲がって張ると通行人から失笑を受け続けることになるので注意しましょう。マルチ張りを自分でやると、他人がまっすぐにピンと張ったマルチを見ると軽く感動するようになります。